ガーデンカタログ
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手洗混合水栓コローレP416FAUCETWORKS岐阜県山県市美山。清流長良川に注ぐ武儀川(むぎがわ)の流れに沿うように拓かれた、のどかな山あいの地域です。地場産業では陶磁器やアパレルが圧倒的な存在感を放つ岐阜県ですが、じつは水栓金具生産の一大拠点でもあり、最新の工業統計では給排水用バルブ・コックの出荷額シェアが約40%を占めて全国1位。その関連メーカーの多くが山県市に集積しています。なかでもここ美山地区は「水栓バルブ発祥の地」とされ、生産のメッカとなっています。ものづくりの歴史は終戦後の1947年、名古屋で鋳造業を営んでいた1人の男性が出身地である美山に水まわり製品の工場を開設し、水栓事業に乗り出したことにはじまります。それまで林業と養蚕業を主産業としていた山あいの集落は、安定した収入につながる新たな産業をおおいに歓迎。その後、上水道の普及や経済振興にともなう住宅着工数の増加を受けて業界全体が大きく発展し、その勢いに乗って独立・創業する者も増えていきました。こうして、たったひとつの町工場からスタートしたものづくりは、地域産業へと成長。美山は、日本を代表する「水栓バルブの産地」となったのです。半世紀以上にわたり磨き続けた確かな技術、清流のそばで育まれた水への思い。毎日の暮らしに欠かすことのできない水だからこそ、それを媒介する水栓金具は安全で安心できる品質であることはもちろん、使ってうれしいアイデアで心にも潤いを与えたい…、そんなコンセプトのもとに誕生したのがメイド・イン・山県の魅力的なアイテムたちです。キッチン、浴室、洗面化粧室、トイレなどにおいて、私たちがふだん何気なく使用している水栓金具。「蛇口をひねれば水が出る」という「あたりまえ」を支える、そんなものづくりの背景には、安全性と機能性を向上させるための職人たちの知恵と技、そして尽きることのない情熱がありました。たったひとつの町工場から、日本一の水栓バルブの町へ。使ってうれしいアイデアで、心にも潤いを与える商品づくり。「蛇口をひねれば水が出る」という「あたりまえ」を支える。402
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